謎のOPLL互換チップ YM2423B-X
きっかけはこのツイート。
謎のOPLL互換チップ、YM2423Bの存在を教えていただく。まさかATARI STにFM音源カートリッジがあったとは……。それにしてもOPLL互換品は一体いくつあるのだ。
— hally (VORC) (@hallyvorc) November 4, 2015
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MSX互換機の世界(その1)
思わず「MSX互換機ってMSXそのものじゃないんかい!」と突っ込みたくなるようなタイトルだが、MSX規格はそもそもは「基本的なハードウェアコンポーネントとBIOSのみ策定しておけばソフトひとつで各社独自に発売していたホームコンピュータ上で動くようになるじゃん」という、ソフトウェア視点の規格だったのである。
VDP以外のI/Oポートを直接操作することは禁止されていたり、VDPのI/Oポートアドレスを決め打ち禁止されていたりしたのも、「I/Oポートとかがリファレンスデザインから外れててもBIOSで吸収できる」という目的のため。
ところが実際には、ほとんどの参入メーカーがほぼリファレンスデザイン通りのハードウェアを設計した上で、独自ハードウェアやソフトウェアを内蔵したり、専用のオプションを用意したりすることで競争していた。
そのため、多少規格に違反したソフトでもほとんどが動いてしまい、結局はそれが以後の上位規格でハードウェアの多様性を狭める原因にもなっていたのではないかと思っている。
というわけで、ここではリファレンスデザインから外れてたりするようなマシンを「MSX互換機」と呼ぶことにする。
なにしろリファレンスから外れていてある意味面白いので、これから数回に分けて紹介していくことにする。
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