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Lost Technology

レトロPC、レトロゲーム、チップチューン等の主に技術的な雑記

SANYO WAVY70FDの2ドライブ化

SANYOのMSX2+PHC-70FD(通称WAVY70FD)のFDDは、34ピンコネクタの中に電源ラインが埋め込まれているため、スリムFDD変換アダプタType-Sはそのままでは使用できません。
そこで、Type-Sの基板を少し改造してWAVY70FDを2ドライブ化してみました。
なお、この改造はType-S完成品に対して実施するのは至難の業です。生基板からの改造方法を紹介していますが、例によって改造は自己責任でおながいします。

準備

まず先人の知恵として、MSXマガジン89年9月号に掲載されたWAVY70FDの2ドライブ化改造記事を見てみましょう。
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この中に、電源ラインのピン配置に関する記述があります。通常はGNDになっている7、9、11ピンが+5Vに割り当てられています*1
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Type-S基板では電源ラインは独立しているので、I/Fコネクタの7、9、11ピンを独立させて電源コネクタの+5V部分に繋げば良さそうです。

Type-S基板のパターンカット

Type-S基板の1、3、5ピンと7、9、11ピンを両面でパターンカットして独立させます。信号パターンまで切ってしまわないように注意。彫刻刀やリューターで丁寧に削りましょう。
写真の例ではちょっと手元が狂ってランドを浸食しちゃってます。テスターで計って確実に切れてることを確認しましょう。
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Type-S基板の組立

7、9、11ピンを電源コネクタの1ピンに繋ぎます。電源コネクタ以外は通常のType-Sと同じように実装します。
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1、3、5ピンは念のため抜いてあります。
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本体の改造

Mマガの記事では2ndドライブ用のコネクタを実装するようになってますが、WAVY70FDはマザーボード上でDSを分けておらず、ドライブ側でDS0/1を切り替えるようになっている*2ので、本体側にコネクタを実装する必要はありません。コンデンサもそのままで大丈夫です。
ここでは汎用小信号ダイオードのみ実装します。
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本体との接続

いよいよType-S基板を本体と繋ぎます。
コネクタの突起が基板上のシルクとは逆に付いているので注意して下さい。ケーブルの中の1本だけ赤い線が1ピンの目印なので、そっちを基準にします。
あと、変換基板の半田面は組立時にFDD固定フレームとガッツリ接触するのでしっかり絶縁して下さい。この例ではアセテート絶縁テープで養生しています。
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完成

今回はThinkPad用のスリムFDDを使用しましたが、イジェクトノブの差し色がWAVY70FDのロゴ色と同系色なので一体感がありますね。
ちなみにスリムFDDTEACのFD-05HGでした。
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WAVY70FDには、公式に2ドライブ化されたWAVY70FD2という兄弟機がありますが、FDDを横に並べたために70FDにあった連射ターボとポーズボタンが削除されています。
この改造なら、連射ターボとポーズボタンを生かしたまま2ドライブ化でき、しかもスリムFDDなので70FD2よりも軽くできます。
ちょっと難易度の高い改造ですが、Type-Sがあと50枚くらい売れたら次のロットから70FD対応にできるかもしれません。

*1:ただし、ドライブ側は5、7、9、11の4本が+5Vに接続されていた。

*2:つまりマザー上の2つ分のランドは全く同じピン配置なので、Mマガ記事と同様の改造をする場合でも、マザー上にコネクタ付けずにただの二股ケーブルに換装するだけでよい。